共有-土地家屋調査士試験過去問

土地家屋調査士過去問H17-1

A,B及びCが甲建物の持分を3分の1ずつ共有している場合に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合わせは、後記1から5までのうちどれか。

ア Dが甲建物を権原なく占有している場合には、Aは、Dに対し、単独で甲建物の明渡しを請求することができる。

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○ 権原のないDは保護に値せず、また明渡しは保存行為のため単独で請求をすることができる。

イ AがB及びCの了解を得ることなく単独で甲建物を占有している場合には、B及びCは、Aに対し、直ちに甲建物の明渡しを請求することができる。

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✕ 共有者は単独でその物権のすべての使用ができるため、当然に明渡しの請求をすることはできない。

ウ A、B及びCがEに対して甲建物を賃貸した場合において、Eが賃料を長期にわたって支払わないときは、Aは、単独でEとの賃貸借契約を解除することができる。

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✕ 管理行為のため、解約には持分の過半数の同意が必要である。

エ Aは、Fに対する債務を担保するため、甲建物の自己の持分について抵当権を設定することができる。

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○ 自分の持分については自由に抵当権を設定することができる。他人の持分若しくは建物全体に抵当権の設定をすることはできない。

オ AがB及びCの了解を得ることなくGに対して甲建物を賃貸している場合には、B及びCは、Gに対し、直ちに甲建物の明渡しを請求することができる。

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✕ 共有者は単独でその物権のすべての使用ができ、Aから賃借しているGはそれと同等に使用することができるため、当然に明渡しの請求をすることはできない。

土地家屋調査士過去問H20-2

エ AとBは甲土地を共有していたところ、Aはその共有持分をCに譲渡したが、その旨の登記はされていない。この場合に、Cは、Bに対して、甲土地の共有持分の取得を対抗することができる。

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✕ 共有者は第三者となるため、登記なく対抗できない。

土地家屋調査士過去問H27-2

共有に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

ア A、B及びCが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分は各3分の1)について、AがB及びCに無断で自己の単独名義への所有権の移転の登記をした場合には、Bは、Aに対して、Cの持分については所有権の移転の登記の抹消登記手続を請求することができない。

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○ 持分の抹消登記を請求できるのは自分の持分のみとなる。

イ A及びBが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分はAが3分の2、Bが3分の1)について、CがBのみの承諾を得て占有している場合には、Aは、Cに対して、当該土地の全部の明渡しを請求することができる。

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✕ 当然に全部の明渡しを請求することはできない。

ウ A及びBが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分は各2分の1)がCにより不法に占有されたことを理由として、AがCに対して、その損害賠償を求める場合には、Aは、Bの持分の割合に応じた部分も含めた損害全部につきこれを請求することができる。

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✕ 損害賠償は自分の持分のみ請求をすることができる。

エ A及びBが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分はAが3分の2、Bが3分の1)について、AがBに無断で宅地造成工事をして当該土地に変更を加えたときは、当該土地の原状の回復が可能であったとしても、Bは、Aに対して、当該土地の原状回復を請求することができない。

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✕ 原状回復が可能であれば、それを請求することができる。

オ A及びBが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分はAが3分の2、Bが3分の1)について、A及びBが共同してCに賃貸している場合において、Cの債務不履行を理由とする賃貸借契約の解除は、Aが単独ですることができる。

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○ 管理行為のため、持分の過半数の同意で解約することができる。

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