賃貸物件を契約する際に家賃交渉をするのは当然ではない
賃貸物件の申込をする際、家賃交渉をするのが常識と思い込んでいる方はいますが、そんなことはありません。
一例ですが「八百屋さんで野菜を買う際に値引き交渉をするのが常識であるか」を考えて頂ければと思います。特別に野菜を値引きする理由がなければ据え置かれると思います。これは賃貸物件でも同様です。
不動産業者の方は知識があるので家賃交渉が上手くいくと考える方もいます。しかし、そんなことはありません。不動産業者の方でも大抵は市場に出ている値段で、そのまま契約をしているのが現状で、値段が必ず下がる方法がある訳ではないのです。
それを前提として、家賃交渉をする場合に想像して頂きたいことは「その物件は、あなた以外に借りる方がいるか」ということです。
当たり前ですが、あなたが契約をしなくても他のお客様が定価で契約をして貰えような物件ならば値下をする必要はないのです。
人気がありそうな物件にも関わらず「契約をするので家賃を限界まで下げろ」と交渉をされる方はいます。交渉をするのは悪いことではありませんが、基本的には広告に出ている家賃で契約をするのが当たり前と認識をすることは必要です。
不動産は野菜と違って腐らないので、機会損失を考慮しない大家さんも多く、焦って入居者を探していない場合も多々あります。そのような大家さんに家賃は交渉をしても当然に下げる理由はなく、交渉の内容によっては大家さんの心象も悪くなった結果、契約なくなることもあります。
経験上ですが、家賃交渉を比較的し易い物件というのは存在します。例としては「新築物件にも関わらず空室が多い」「半年以上空室が続いている」「事故物件のため住む方がいない」等の人気のない物件が考えられます。
このような物件は「申込者がキャンセルをしたら住む方がいなくなる」可能性があるので、割と交渉を受けても承諾することは多いです。しかし、このような物件でも強気の大家さんはいますので注意は必要です。
そのため、基本的には広告の家賃で契約をするのが普通と認識をすることは重要となります。
稀に家賃交渉で「私は一流企業に勤めているから信用できるので契約が断られる訳がない。家賃の滞納をすることもないので安心できるから家賃を値引きをするべき」等の信用できることをアピールする方がいます。
例えは悪いですが、他の入居者が「一流企業に勤めている方と比べて特別に信用できないという訳ではありません」ので、このような条件は交渉材料とはならない場合が多いと思います。
理由にならないから拒絶することもあれば、面倒だから承諾することもあります。そのため、契約は当事者同士が納得して締結する必要がありますので、それまで交渉を続けるのは自然だと思います。
しかし「注文が多い」と「入居してからも要求が多い」と判断されて「めんどくさい方とは契約したくない」と考える大家さんもいますので、その条件が絶対ではなければ相手が嫌がるまでやらないという判断を検討しても良いと思います。
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