種類・構造-土地家屋調査士試験過去問
土地家屋調査士試験過去問H20-5
教授: 既登記の建物が老朽化したので、外壁の化粧材をすべて張り替えて、屋根も和瓦から洋瓦にふき替える大規模改修工事を行った場合は、用途変更がなかったとしても建物に関する登記は必要ですか。
学生:ア 外壁材をすべて張り替えて屋根材まで変更する大規模改修工事を行ったのですから、建物の表題部の変更の登記が必要になります。
土地家屋調査士試験過去問H25-12
建物の種類又は構造に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
ア 屋根の種類が2種類である建物について、その建物の構造を定める場合には、屋根の種類による区分として、屋根全体の面積に対する割合が10%以上の屋根の種類により、定めなければならない。
イ 床面積に算入しない部分があり、当該部分の屋根の種類と他の部分の屋根の種類が異なる建物について、その建物の構造を定める場合には、屋根の種類による区分として、床面積に算入しない部分の屋根の種類によって定めることを要しない。
ウ 建物を階層的に区分してその一部を1個の区分建物とした区分建物である建物の登記記録の表題部においては、最上階の区分建物についてのみ、その専有部分の建物の表示欄中の構造欄に屋根の種類が記録される。
エ 建物の主な用途が2以上の場合には、当該2以上の用途により、建物の種類を定める。
オ 建物の各利用部分ごとに用途を異にして利用されている形態にある建物の種類は、「多目的ビル」と定める。
土地家屋調査士試験過去問R3-14
次の対話は,建物の種類の定め方に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち,正しいものの組合せは,後記 1 から 5 までのうち,どれか。
教授: 建物の種類は,建物の主な用途により定めることとされています。100 個の区分建物からなる一棟の建物に属する 1 個の甲区分建物が事務所として利用されているが,それ以外の 99 個の区分建物が独立して居住の用に供されているときは,甲区分建物に関する建物の種類は,どのように定められますか。
学生:ア その場合には,一棟の建物に属するほぼ全ての区分建物が居住の用に供されていますので,甲区分建物に関する建物の種類も「居宅」と定められます。
教授: 区分建物でない建物として登記されている 6 階建てのビルについて, 1 階から3 階までをパチンコ店, 4 階から 5 階までを映画館, 6 階をオーナーが居住する部分として利用されている場合には,当該ビルに関する建物の種類は,どのように定められますか。
学生:イ 当該ビルに関する建物の種類は「遊技場・映画館・居宅」と定められます。
教授: 区分建物でない建物に店舗として利用されている部分と居宅として利用されている部分とがある場合において,当該店舗として利用されている部分の面積が当該居宅として利用されている部分の面積に比べて著しく小さいときは,当該建物に関する建物の種類を「居宅・店舗」と定めることができますか。
学生:ウ 店舗として利用される部分も当該建物の主な用途と認められるのであれば「居宅・店舗」と定めることができます。
教授: では,野球場として利用される開閉式円形ドーム屋根付きの建物について,該建物内に店舗や駐車場が設けられている場合には,これら全ての用途を建物の種類として定める必要がありますか。
学生:エ はい。当該建物の種類は「野球場・店舗・駐車場」と定めなければなりません。
教授: 「保育所」や「教習所」を建物の種類として定めることはできますか。
学生:オ いいえ。「保育所」や「教習所」は,不動産登記規則及び不動産登記事務取扱手続準則に規定された種類の区分に該当しないので,建物の種類として定めることはできません。