借主に賃貸物件をゴミ屋敷にされた。トラブル対応方法
目次
1.ゴミ屋敷を片付けて頂いた成功体験
2.ゴミ屋敷の入居者からは基本無視されます
3.ゴミ屋敷の現実的な手段として
4.ゴミ屋敷で暮らしている方へ
経験上、ゴミ屋敷の相談を何度か受けたことがありますが、私が自力のみで解決できたのは一件だけです。
つまり大抵は失敗しているということです。
このサイトでは、ゴミ屋敷のゴミを片付けて頂くのは、いかに難しいかを説明します。
なお、先に結論を申し上げますと、ゴミ屋敷のゴミを片付けるためには、結局、ゴミを集めた方の意識が大事だからだと考えています。
自力で片付ける方ならば、そもそもゴミ屋敷を作る訳がない。
下記に、私が体験した事例等を記載しますので、何かの参考として頂ければ幸いです。
1.ゴミ屋敷を片付けて頂いた成功体験
冒頭でも書きましたが、私は一件だけ、交渉によってゴミ屋敷を片付けて頂いたことがあります。
手段としては、まず脅す意味で借主へ手紙を送りました。
「ゴミを片付けない場合、あなたが借りている物件の家賃を値上げをしなければならないと考えている。理由として、ゴミ屋敷を作られたからです。ここまで汚されると今の家賃では、とても物件を維持できない」 という内容です。
投函して数日後、借主から電話が掛かってきました。
「すみません。すみません」
と謝りながら、必ず片付けると期日を決めて約束をして頂けました。
後日、借主にアポイントを取って、片付けたお部屋を貸主と一緒に見に行きました。
物件の中に入って確認したところ、確かにゴミはなくなっていました。しかし、 歩いただけで靴下越しに足の裏が凄く痒くなったことと、フローリングが変にやらかくて歩くとベコベコしていた記憶があります。
ただ、ゴミは確かに片付いていたので、対応は成功したのだと思います。
借主には、「今後ゴミを定期的に捨て、物件を衛生的に保つ旨」を誓約頂いて本件は終了しました。
私は、この脅しをしたのは一回だけです。
それ以後は使わないようにしています。
理由として、お金を払ったのだから、ゴミ屋敷であっても物件が維持できるだろうと借主から反論される隙があるように思ったからです。
そもそもゴミ屋敷の場合には借主に退去をしてほしいという要求を頂くことも多いため、家賃を増やすことに成功したとしても解決することは少ないように思います。
そのため、成功した当初は良い脅しのように思えたのですが、今は万策尽きたときに使用するかもしれないという内容だとは思っています。
2.ゴミ屋敷の入居者からは基本無視されます
ゴミ屋敷の借主に連絡をしても大抵は無視されます。
- ノックをしても居留守されます。
- 手紙は基本無視します。というか大抵の郵便ポストは機能してません
- 電話は大抵放置です。一度でも連絡が取れればラッキーです。
- 連帯保証人が説得しても借主が無視することは多いです。
ゴミ屋敷の場合、私はこのような状況が普通であり、ここから解決する方法を考えなければならないとやる前から悩みます。
そのため、ゴミ屋敷の場合には半端な覚悟でやらないことが重要です。
その覚悟がない場合には、どこまでやるか最初から決めておいて、それで解決をしない場合には法的に淡々と行うべきです。
3.ゴミ屋敷の現実的な手段として
私は、 ゴミ屋敷の対応をする場合、最初から裁判になることを前提にして動きます。
もちろん、そうならないことがベストですが、そうなることが前提で最初から証拠集めはしておくべきです。
- 写真等でゴミ屋敷の状況を日付つきで記録する。
- 何日の何時に「ノックをした」「手紙を出した」「電話をした」という記録は全部残す(メモで可)
- 内容証明郵便は、連帯保証人が入れば、そこにも送付する。※連帯保証人が賃借人を説得して片付けてくれることもあります。
- 消防点検等の理由で、室内に入ることが可能ならば、それで汚れ具合を確認する。室内に入ることができないならば、その過程を記録する。
- ゴミでの汚れ具合と賃借人の対応を考え、賃貸借契約の信頼関係を損なう程の解除事由に当たるか弁護士等に相談をする。
- ※最近はゴミ屋敷の件で行政が動くこともあるようなので相談するのも良いと思います。
すべての記録をしっかりと残します。
そうしていると借主の生活習慣をなんとなく理解して、連絡が取れそうな時間が分かることもあります。また、たまたま借主と話ができる機会を得ることがあります。
お話ができた場合には、ゴミの件で困っている旨を借主に伝えます。
そして、ゴミを必ず片付けて頂く約束をして頂くように話します。
貸している側としては、大切な物件をゴミ屋敷にされている状態のため、相当な怒りがあると思いますが、ぐっと堪えて裁判の際、有利となるような冷静に対応をするべきです。
もちろん客観的に見て貸主に正当性があれば、その際に退去の話をしてもいいと思います。この場合には貸主が過剰反応していることも多いので、客観性を重視した会話とするべきです。
4.ゴミ屋敷で暮らしている方へ
ゴミ屋敷は周囲に迷惑を掛けていることが多いです。
汚れているのは自分が使っている部屋なので、周りに迷惑が掛かってないと思うかもしれません。
しかし、そんなことはないのです。
- ゴミ屋敷が近くにあると、その近所の物件が売れないことがあります。
- ゴミ屋敷があると、 その近所のアパートに借主が決まらないことがあります。
- ゴキブリ等で不衛生になることがあります。
- 必要以上に物件が汚れるため、ゴミ屋敷の部屋を清掃するのに数十万円~場合によって百万オーバーの費用が掛かることがあります。借主が払わない場合には、その金額が借主への損害賠償となる可能性があります。
- 自治体によって、ゴミ屋敷を片付けるために行政が動く可能性があり、それにより無駄な税金が使われる可能性があります。
そのため、周囲から見てゴミ屋敷と判断されるような住居にしないようにするべきです。理由はあるのかもしれませんが、 片付けないことが正当化されることはないと思います。
恐縮ですが、 このサイトは、このような内容で終えさせていただきます。何かの参考になれば幸いです。最後までご覧頂きありがとうございました。
サイトのまとめ
1.ゴミ屋敷を片付けて頂いた成功体験
2.ゴミ屋敷の入居者からは基本無視されます
3.ゴミ屋敷の現実的な手段として
4.ゴミ屋敷で暮らしている方へ