滞納家賃を回収するのは大変な理由とは!トラブル対応方法

目次
1.借主の未納家賃を確認した場合
2.借主から家賃の支払いについて連絡があった場合
3.お金がない借主の行動
4.逃げる借主への連絡方法
5.裁判まで進んだ場合

上の画像のような子供から睨まれたことがあります。

家賃を払ってくれないお年寄りの借主と玄関先で話していたとき、その孫と思われる子供が部屋の奥から、ずーっと私を睨んでました。

家賃を払ってくれないから家まで話し合いで来たのですが、子供にとって私はただの悪人。理屈は通じないのだろうと思いました。

家賃滞納をされる方は多いです。滞納があっても、すぐに払ってくれる方ばかりなら良いのですが、そうならない場合も多いです。

当然ながら家賃が入ってこない場合、貸主は出資に見合うだけの収入を得ることができません。そのため、建物を計画的に修繕することは困難となり、当たり前ですが、経営を続けることができなくなる可能性があります。

このサイトでは私が行っている家賃回収の方法を記載したいと存じます。

なお、結論を先に申し上げておきますと「少しでも家賃滞納が溜まったら回収のために必要な連絡はすぐにする」ことをお勧め致します。

滞納家賃が何ヶ月も溜まるまで何もしないのは悪化するだけです。不動産投資は不労働所得だと思われるかもしれませんが、家賃回収を自分することになった場合には重労働になりうると覚悟が必要となります。

1.借主の未納家賃を確認した場合

月初に記帳をしたところ、借主から家賃が入っていなかった。この場合、すぐに連絡をすることを推奨します。

電話が苦手の場合には手紙で良いと思います。提携文で問題ありませんので、家賃が未納であった場合の通知のひな形は用意しておきましょう。

家賃滞納があったらすぐに通知をする理由は「うっかり家賃を払わなかった人に対しての連絡をする 」 ことが目的です。確信犯で家賃を払わない方は「どれほど通知をしても支払わない」ので厳しい内容の通知は最初から必要ありません。

Googleで「家賃滞納通知」を画像検索するといくつか出てくると思います。繰り返しになりますが、この場合には簡単な文章で良いと思います。目的は家賃の滞納があることを知らせることであり、脅すことではありません。

なお、通知と行き違いで入金されることは良くありますので、何日時点の情報で通知をしたのか記載をするようにします。

私が考える家賃回収流れは下記のようになります。

  1. 家賃滞納 が一ヶ月分であれば、家賃が入っていないというお知らせをする。
  2. 家賃滞納 が二か月分であれば連帯保証人等にも家賃が入ってないというお知らせをする。
  3. 「1」「2」をしっかりしていて家賃滞納 が三か月分程溜まりそうな場合には、賃借人と連帯保証人は確信犯で滞納をしていると判断します。従って、家賃を払うことができない理由があると考えて話し合いをする必要があります。

2.借主から家賃の支払いについて連絡があった場合。

お金を持っているのであれば家賃が未納であると連絡をした場合、すぐに支払って頂けると思います。

そのため、家賃の支配の件で交渉を頂いた場合には、借主はお金を持っていないと思い込むべきです。

「家賃の支払いを延ばして欲しい。必ず払います」

例えばこのような交渉を頂いたとき、私が推奨するのは、その提案はすべて呑むことです。

理由として「ない袖は触れないからです」

貸主が、どれほど払えと要求をしても、ないお金は払うことができない。そのことは必ず認識をするべきです。

経験上、借主が「自分の生活に必要なお金」を削って返済に当てる程の厳しい約束をしても回収が上手く行く可能性は低いです。

そのため「借主が、この条件であれば家賃が払える」と話しているのであれば、その条件を飲むべきです。

その際、状況にもよりますが、合意の内容は借主の署名捺印による書面で記録を残すようにします。

但し、借主の条件があまりにもいう内容ならば、現実的な話し合いをしなければなりません。

理由として借主は、その賃貸物件で暮らすだけの家賃の支払いができないということになりますので、家賃滞納を増やす生活をしないことがお互いのためであると考えます。

3.お金がない借主の行動

お金がない借主と話していると切羽詰まっているので何でもありになっていると感じることがあります。

恐らく貸主以外からも催促などで普段から追い詰められているのだと推測しますが、お金がない方は何でもやると認識しています。

例えは次のようなことです。

  • 電話が繋がらない。 ※この辺は当たり前
  • 手紙を送っても返事がない。※そもそも郵便ポストがいっぱい
  • ノックをしても出てこない。※電気メーターの回り方とか洗濯物の干し方とかエアコンがついていたりとかで居留守を疑う場合は多々。
  • 連帯保証人等に伝えても、連帯保証人等から勝手にしろと怒鳴られる。
  • 勤め先へ、滞納しているという個人情報を伏せて訪問、電話、手紙をしても逆切れされる。
  • 約束は守らない…というか明らかに矛盾している嘘を言う

このくらいは普通で、訪問して会話していると借主の表情から、これから刺されるかもしれないと恐怖を感じることもあります。

当たり前ですが、滞納者がお金がないと確信しているときは追い詰めないように話をするべきです。逃げ道がなくなるような交渉を提示した場合には、何をするか分からないと考えるようにしています。

4.逃げる借主への連絡方法

お金がない場合だけではありませんが、借主に無視されることはあります。支払うお金がないのであれば尚更です。

借主がどんなに逃げたとしても話し合えるまで連絡をしなければなりません。

その場合、私が過去にしたことがある手段として下記のような方法があります。

  • 「朝」「昼」「夜」と一日三回の電話する。二週間ほど続けると、どこかで捕まえることができることが多いです。※時間帯は合法。
  • 帰宅しそうな日を推測して一日物件に張り込みする。
  • まったく連絡が取れない状況を確認した後、借主の仕事柄を理由にして深夜3時に電話する。
  • 連絡が本格的に取れないので毎日勤め先に電話をしたことはありますが、個人情報を同僚の方に話することはできませんので、折り返しをお願いすることが限界となります。

この際、どのように連絡をしたのか記録を残すようにします。

メモで問題ありません。何日の何時にどのような方法で連絡をしたのか。その際、どのような応答されたのかを残すようにします。

もしかしたらこの記録は裁判等で使うかもしれませんので、細かく残すことをお勧めします。

ここまで対応をしていると怒りのため感情が優先となり、思い込みで判断をすることもありますが、「借主に対する連絡は節度ある内容に留めるべきである」と推奨します。

5.裁判まで進んだ場合

裁判は「労力、時間、費用」が相当掛かるので、できる限りやらないようにすることをお勧めします。

※下記(↓)は、やらない方が良いという理由を私が長々と書いたものです。

まず弁護士費用が高額になります。また、裁判費用が月額5万円にも満たない賃料にも関わらず100万円オーバーの経費になることもあります。更に裁判終了まで半年から一年程度掛かることがあり、その間の家賃を回収できないことを覚悟します。判決の後、執行官による明け渡しを執行手続きした結果、その執行費用だけでなく借主の荷物保管費用も貸主の負担となることもあります。

但し、結局、最終的な方法は裁判となります。

覚悟をして裁判の手続きを淡々と進めた結果、借主からの提案により裁判をしない場合もあります。

どんな状況であったとしても裁判はなるべく避けるべきというのか私の見解です。

裁判をした場合、可能ならば借主が退去した後も損害賠償額を請求できるようにしておくことをおすすめします。但し、ここまで進んだのであれば、もう関わりたくないう心情から、貸主が泣き寝入りすることも検討される可能性はありますが、泥棒が得をしないように何かしたらの請求はするべきであると記載します。

まとめ

賃貸物件を所有している方の多くは管理会社に家賃回収を任せていると思いますが、何かしらが原因で途中から管理会社がなくなり、自主回収をしなければならない貸主はいます。

また相続等で賃相続等で引き継いだ結果、家賃の自主回収方法が分からない貸主もいます。

滞納が溜まっても不動産会社の方に相談すれば大丈夫だと思い込まないようにし、少しでも溜まったら滞納回収のために必要な連絡をされることをお勧め致します。

なお、余談ですが、家賃保証会社から保証を受けている場合には、借主が家賃を滞納した場合、「家賃回収」「家賃未納のための裁判」は家賃保証会社の負担で行います。まれに家賃保証を受けているのに自己回収をしている貸主はいますので、その確認は最初からしておくことが大切だと思います。

最後までご覧頂きありがとうございました。こちらのサイトが何かの参考となれば幸いです。

サイトのまとめ
1.借主の未納家賃を確認した場合
2.借主から家賃の支払いについて連絡があった場合
3.お金がない借主の行動
4.逃げる借主への連絡方法
5.裁判まで進んだ場合

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