健康なのに高齢者が住める賃貸物件が見つからない理由とは
目次
1.高齢者でも賃貸物件を借りやすい条件
2.孤独死のリスク
3.痴呆等が原因による火災等のリスク
4.不動産会社の判断
5.高齢者の方が借りるために
このサイトに失礼な表現が含まれている場合には申し訳ありません。
私は不動産業者として高齢者の住居について相談を頂くことはありますが、実際に高齢者が住める賃貸物件が少ないというのは心の痛い問題だと思っています。
このサイトでは高齢者が借りることができる賃貸物件が少ない理由について記載します。
1.高齢者でも賃貸物件を借りやすい条件
当然ながら、すべての高齢者の方が賃貸物件を借り難い訳ではありません。
- 何かがあったときに駆けつける事ができる距離に親族がいる。
- 緊急連絡先ではなく連帯保証人がいる。
- 一人暮らしではなく、家族と同居する。
- 健康であり、特別に病気がない。
私が把握している限り、このような方には比較的お貸しすることができる物件を探し易いことが多いです。
その理由としては次のようなことがあります。
2.孤独死のリスク
貸主は当然ながら、孤独死を嫌がります。
事故物件になってしまうからです。
失礼を承知で申し上げますが、必ず病院で亡くなって頂けるのであれば孤独死のリスクはありませんので、高齢者でも貸す方は多いと思います。
今、健康であっても長年お住まい頂くことを考え、将来不健康となることを想定することは普通です。
そのため、高齢者の場合には、どのような家族いるのかが重要となります。
できれば同居される家族がいることは好ましく、いない場合でも「それなりの頻度で会いに来る家族がいる」「いつでも駆けつけれる距離に家族がいる」ことは需要なポイントです。
3.痴呆等が原因による火災等のリスク
私は、とある貸主から「高齢者の入居者」の件で相談を頂いたことがあります。
その貸主が貸している物件は一人暮らし用の小さなアパート。
貸主も高齢者のため、借主の年齢は気にしたことがなかったそうです。そのため、高齢者であっても気にする様子はなく物件を貸していました。
しかし、ある事件が起きました。
いつからなのか知りませんが、その物件に住んでいる一人の高齢者がハイカイするようになったそうです。毎日ではありませんが、ぼーっと歩き回る高齢者を見た貸主から私は相談を受けます。
「もう貸すのを止めたい」「ボケているので、このまま貸していると火事になりそうで怖い」
貸主は真剣に怯えていました。物件に何かがあったら生きていくのが大変になるからです。
この問題は最終的に、この高齢者の兄弟が引き取ることで解決しました。但し、そうなるまでに高齢者の「連帯保証人」「緊急連絡先」に何度も相談をし、介護の方が定期的にきていたらしくその方にも相談をして相当苦労されたことは知っています。
将来、入居頂いた高齢者の借主が痴呆となった場合には、積極的に協力してくれそうな親族がいるのかというのは入居審査で重要な要点となります。
4.不動産業者の判断
すみませんが、私は高齢者へ積極的に物件を貸していません。
私が知る限り、同業他社も同様だと思います。
理由としてはリスクを考えてしまうからです。
何かがあった場合、貸主は大損害になる可能性があるため、その確率が高いように見える方に物件を紹介するのは不動産業者としての信用も考えなければならないからです。
そのため、失礼ながら人気のある物件の場合には高齢者の審査が厳しくなることがあるように思います。
但し最近は時代の流れなのか新築を高齢者へお貸しするケースもゼロではありませんので、時代が経過するとお貸しすることができる物件は増える可能性があることは記載させて頂きます。
5.高齢者が賃貸物件を借りるために
- 何かがあったときに駆けつける事ができる距離に親族がいる。
- 緊急連絡先ではなく連帯保証人がいる。
- 一人暮らしではなく、家族と同居する。
- 健康であり、特別に病気がない。
できる限りこの条件を揃えて頂くことが懸命です。
特に「4」は当然だとしても「1」の部分は重要となる筈です。
この条件を揃えることが難しい場合には「どこまで借りる物件の条件が悪くすることができるか?」というのも借りるためには重要な要素となります。
正直な話、物件の条件が悪いという理由で高齢者でも借りれる物件はあります。しかし、それが妥協できない範囲の悪条件という可能性もありますので、現実問題としては少しでも自分が借りるときの条件が良くなるようにすることが大切となります。
【※尚、役所等で高齢者入居支援をしている可能性はありますので賃貸物件を探す前に確認することもお勧めします】
このサイトに失礼な表現がある場合には申し訳ございません。何かの参考となれば幸いです。最後までご覧頂きありがとうございました。
サイトのまとめ
1.高齢者でも賃貸物件を借りやすい条件
2.孤独死のリスク
3.痴呆等が原因による火災等のリスク
4.不動産会社の判断
5.高齢者の方が借りるために