所有権-土地家屋調査士試験過去問

土地家屋調査士過去問H17-3

次の対話は、甲建物の賃借人をA、所有者兼賃貸人をBとした場合の甲建物等の所有権の取得に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。

教授: AがBの同意を得ないで甲建物の一室にエアコンを設置した場合には、エアコンの所有権の帰属はどうなりますか。

学生:ア AがBの同意を得ていないので、Bが所有権を取得します。

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✕ 民法第599条 借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物がある場合において、使用貸借が終了したときは、その附属させた物を収去する義務を負う。ただし、借用物から分離することができない物又は分離するのに過分の費用を要する物については、この限りでない。

教授: では、AがBの同意を得ないで甲建物に改装をした結果、改装前に1,000万円であった甲建物の価値が改装後に3,000万円となった場合には、甲建物の所有権の帰属は、どうなりますか。

学生:イ AがBの同意を得ていなくても、改装によって甲建物の価値が倍以上に増加していますから、甲建物の所有権は、Aに帰属します。

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✕ Aは改装をしたのであって加工して新しいものを作った訳ではないためBに帰属する。【民法第246条 他人の動産に工作を加えた者(以下この条において「加工者」という。)があるときは、その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する。ただし、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する。】

教授: AがBの同意を得てAが提供した材料を用いて出窓を増築した場合において、AB間に所有権の取得について特約がないときは、出窓の所有権の帰属は、どうなりますか。

学生:ウ 出窓には独立性が認められないので、AがBの同意を得ていても、出窓の所有権は、Bに帰属します。

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○ 出窓は建物の一部となるため、Bに帰属する。

教授: AがBの同意を得て、平屋の甲建物の2階として、独立した玄関口があり、かつ、1階とは内部で通じていない居宅を増築した場合において、AB間に所有権の取得について特約がないときは、甲建物の2階部分の所有権の帰属は、どうなりますか。

学生:エ 甲建物の2階部分が独立性を有し、区分所有権の対象となる場合には、Aがその所有権を取得します。

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○ 区分建物を建築した場合にはAがその所有権を得る。

教授: ところで、Aが増築した部分の所有権をBが取得することとなる場合に、Aは、Bに対し、金銭の支払いを請求することができますか。

学生:オ その場合であっても、Aは、当該部分を継続して使用することができますので、Bに対して金銭の支払いを請求することはできません。

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✕ Bが所有権を得ることによって損失を受けたAは償金の請求をすることができる。

土地家屋調査士過去問H20-2

イ A所有の甲土地がAからBに贈与されたが、その旨の登記がされる前にAは死亡した。その後、Aの唯一の相続人であるCは、甲土地をDに売却して、その旨の登記がされた。この場合に、Bは、Dに対して、甲土地の所有権取得を対抗することができる。

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✕ BとDの登記の早い方が対抗力を持つ。

ウ A所有の甲土地がAからBに売却されたが、その旨の登記はされていない。この場合には、Bは権原なく甲土地を占有しているCに対して、甲土地の所有権所得を対抗することができない。

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✕ 不法占拠者に対しては登記なく対抗できる。

オ A所有の甲土地がAからBに売却されたが、その旨の登記がされる前に、甲土地はAからC、CからDへと順次売却され、その旨の登記がされた。Bに対する関係で、Cは背信的悪意者であるがDは背信的悪意者ではない。この場合に、Bは、Dに対して、甲土地の所有権取得を対抗することができない。

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○ 背信的悪意者ではないDにBは対抗することができない。

土地家屋調査士過去問H22-2

次のアからオまでの事例のうち、判例の趣旨に照らしAがBに対して土地の所有権を主張することができないものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。

ア Cが所有する土地をAに売却したが、所有権の移転の登記をしないうちに、Bが権原がないのにその土地を占拠した。

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所有権を主張できる【不法占拠者に対しては登記なく対抗できる。】

イ Cが所有する土地をAに売却したが、所有権の移転の登記をしないうちにCの一般債権者Bがその土地についてその土地について仮差押えをした。

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所有権を主張できない。【差押した債権者には登記なく対抗できない。】

ウ Bが所有する土地をCに売却したが所有権の移転の登記をしないうちに、CがAにその土地を売却した。

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所有権を主張できる【以前の所有者は第三者とならない】

エ Bが所有する土地をCに売却して所有権の移転の登記をし、CがAにその土地を売却したがその所有権の移転の登記をする前に、BがCの代金未払を理由にBC間の売買契約を解除した。

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所有権を主張できない。【本問の場合、登記の早い方が対抗できる。】

オ 未成年者Aは、法定代理人Cの同意を得ないで、A所有の土地をDに売却し、Dは、Aが未成年者でDへの売却についてCの同意を得ていないことを知らないBに対し、その土地を売却した。その後、CがAのDに対する売買の意思表示を取り消した。

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所有権を主張できる【制限行為能力者の取消は、善意の第三者に売買された場合でも保護される。】

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