火災保険に加入しているのに施設賠償責任保険は必要ですか?

「火災保険に加入しているのに、施設賠償責任保険に入らなくてはいけない理由が分からない」と質問を頂くことがあります。

施設賠償責任保険とは、所有している「施設」が原因で他人に賠償責任が発生した場合の補償をする保険です。

火災保険と施設賠償責任保険は補償の内容が異なります。

  • 火災保険は自分の所有物を守るための保険です。
  • 施設賠償責任保険は他人に迷惑を掛けた場合の賠償責任保険です。

施設が落下して「他人に怪我を負わせて法的に賠償責任を負った」若しくは「他人の物を壊して賠償責任を負った」場合等の他人のための保険が施設賠償責任保険となります。自分のために掛ける火災保険とは異なるのです。

よく言われる賠償責任の例としては「大家さんが持っている賃貸物件の給水配管で水漏れがあって入居者の家具家電が台無しになった」「店舗経営している会社の施設の不具合等でお客様等に怪我等を負わせた」等となります。

民法では下記のように記載されています。

第709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法第709条

尚、一例ですが、水漏れを起こして他人のものが濡れた等の賠償責任についても施設賠償責任保険の補償範囲内になることはありますが、保険の種類によって水漏賠償特約を設定しないと保険金がでないものあるため、注意が必要です。

保険はいざという時に役に立たないと意味がありません。保険は難しい用語が多いので理解するのは大変なことが多いですが、意味のない保険にはならないように必要な補償を選択することは重要です。

私的な判断となりますが店舗経営、賃貸経営をするのであれば「施設賠償責任保険」に加入するのは必須であると思っています。

私は、この保険に入っていないために損害賠償を負担をしている方を何人か知っていますので、その観点から可能であれば加入をすることをお勧めします。

最後までお読み下さりありがとうございしました。このサイトが何かの参考となれば幸いです。

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